北条加蓮「藍子と」高森藍子「思い出のあふれるカフェテラスで」
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1:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/27(日) 18:37:34.89 ID:rBaIBZm50
――おしゃれなカフェテラス――

高森藍子「お待たせ、加蓮ちゃんっ」

北条加蓮「おかえり、藍子」

藍子「わ……コーヒーのいい香り♪ 秋のおだやかな風に混じって、なんだかリラックスできますね」

加蓮「私、大人っぽいでしょ?」

藍子「ふふ。とっても大人っぽくて、……ちょっぴりずるいな、なんて思っちゃいます」

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2:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/27(日) 18:38:12.26 ID:rBaIBZm50
レンアイカフェテラスシリーズ第136話です。

<過去作一覧>
・北条加蓮「藍子と」高森藍子「カフェテラスで」
・高森藍子「加蓮ちゃんと」北条加蓮「カフェテラスで」
以下略 AAS



3:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/27(日) 18:38:41.30 ID:rBaIBZm50
加蓮「……?」

藍子「だって加蓮ちゃん、いつもの格好にオーバーコートを羽織っているだけなのに……焦げ茶色が、秋のカフェテラスにしっくりはまっていて、まるで絵に描かれた女性の方みたい」

加蓮「昔の名画にいそうな人?」
以下略 AAS



4:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/27(日) 18:39:11.41 ID:rBaIBZm50
加蓮「ま、勉強した中身はたいして興味もないし、すぐ忘れちゃうんだけど」

藍子「いろんなことを覚えて、いろんなことを忘れちゃっていそうです」

加蓮「覚えていることなんて、大切なことだけでいいの……って、その大切なことが藍子にはいっぱいありそうかな?」
以下略 AAS



5:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/27(日) 18:39:41.36 ID:rBaIBZm50
加蓮「そういえばさ。藍子、荷物だけ置いてたっぽいけど、どこに行ってたの?」

藍子「少し、店員さんとお喋りしていただけですよ」

加蓮「無用心なんだから。店内ならともかくテラス席に荷物を置きっぱなしなんて」
以下略 AAS



6:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/27(日) 18:40:12.41 ID:rBaIBZm50
藍子「ふふ。ごめんなさいっ。お詫びではないですけれど……はいっ♪ この前撮った写真を、1枚プレゼントです」

加蓮「何の写真――ぷくっ」

藍子「私が渡したこと、ナイショにしておいてくださいね?」
以下略 AAS



7:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/27(日) 18:40:40.57 ID:rBaIBZm50
加蓮「っていうかさ」

藍子「?」

加蓮「……アンタ、また人の寝顔を盗撮してるの?」
以下略 AAS



8:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/27(日) 18:41:13.05 ID:rBaIBZm50
藍子「加蓮ちゃんの写真は撮っていないので、安心してくださいっ」

加蓮「いや加蓮ちゃん以外の寝顔も撮るなっての。可哀想じゃん。未央ならまだいいけど」

藍子「未央ちゃんならいいんですね……」
以下略 AAS



9:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/27(日) 18:41:40.64 ID:rBaIBZm50
藍子「何か注文しようかな……?」パラパラ

加蓮「食べるなら2人分にしといてね。私も食べたいから」

藍子「さくさくクッキーを、私と加蓮ちゃんの分。それから、紅茶をお願いします♪」
以下略 AAS



10:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/27(日) 18:42:10.58 ID:rBaIBZm50
藍子「いただきます。……あたたかくて、美味し……♪」

加蓮「……」

藍子「クッキーも食べていいですよ。それとも……はいっ。どうぞ♪」
以下略 AAS



11:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/27(日) 18:42:40.87 ID:rBaIBZm50
加蓮「藍子。これ、藍子の?」

藍子「どれですか? ……紙で作った折り鶴でしょうか。でも、端のところが曲がっちゃってる」

加蓮「さっき手で潰しちゃった。藍子が作った物だったらごめんね」
以下略 AAS



12:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/27(日) 18:43:10.72 ID:rBaIBZm50
加蓮「ほら、よくテレビとかで見る、レストランのウェイターさんがケーキを持ってきてくれる演出とか、ああいうヤツ」

藍子「そうですね。カフェによりますけれど、やっているところもあります」

加蓮「へぇー。やっぱりカフェならではって感じになるんだ」
以下略 AAS



13:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/27(日) 18:43:41.34 ID:rBaIBZm50
加蓮「カフェを舞台にしたサプライズ企画の、参加する人にスポットを当てるの。で、藍子が撮影役。1つの特集とかになれそうじゃない?」

藍子「なるほど〜……」

藍子「加蓮ちゃん、よくすぐに思いつきますね。私、考えたこともありませんでした」
以下略 AAS



14:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/27(日) 18:44:10.66 ID:rBaIBZm50
加蓮「藍子といる時の私」

藍子「……加蓮ちゃん?」

加蓮「それも分かってるってばっ」
以下略 AAS



15:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/27(日) 18:44:40.50 ID:rBaIBZm50
加蓮「なんかこういう話をしてたらお腹がたぷたぷだったことも忘れちゃったし、それはありがたかったかも?」

藍子「そういえば……。お腹はもう、大丈夫ですか? 気分が悪くなったら早めに言ってくださいね」

加蓮「藍子、うっさいー」
以下略 AAS



16:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/27(日) 18:45:11.62 ID:rBaIBZm50


□ ■ □ ■ □


以下略 AAS



17:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/27(日) 18:46:10.92 ID:rBaIBZm50
……。

…………。

加蓮「思ってたより普通の話だった」
以下略 AAS



18:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/27(日) 18:46:41.76 ID:rBaIBZm50
加蓮「……そうだった?」

藍子「あれ……気が付かなかったんですね。私の見間違いでないなら、加蓮ちゃんが折り鶴を見せて、「それなら……」って思い出していた時の店員さんの顔、すっごく嬉しそうでしたよ」

加蓮「気付かなかったなぁ。でも、なんでだろ」
以下略 AAS



19:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/27(日) 18:47:10.69 ID:rBaIBZm50
加蓮「でも、お客さんなんて毎日来るし、それが……例えば印象に残る人とか、それこそ藍子みたいな常連客だったりしたら分からなくもないけど、わざわざ嬉しいって思うかな?」

藍子「思わない人もいるかもしれません。でも、思う人だって、きっといますっ。私だって、そうです!」

加蓮「藍子が?」
以下略 AAS



20:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/27(日) 18:47:41.01 ID:rBaIBZm50
加蓮「……」

藍子「?」

加蓮「たはは。なんかその言い方はやだなって。なんか……自分とは違うんだ、って言い聞かせてるっていうか、確認させてるみたいでしょ?」
以下略 AAS



21:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/27(日) 18:48:10.79 ID:rBaIBZm50
藍子「加蓮ちゃん。私、加蓮ちゃんの言いたいことも、加蓮ちゃんの気持ちも、分かるつもりです。昔ばかり振り返っていたら、先に進めなくなっちゃいますよね」

藍子「でも……ときどきでいいので、振り返ってみてもいいと思うんです」

藍子「私――」
以下略 AAS



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