52:名無しNIPPER
2020/09/19(土) 23:23:26.55 ID:66ORp3Ez0
魔法使い「ねえ、これから私の呪いを解く方法を探してくれるんでしょう?」
勇者「うん、そうだけど。」
魔法使い「私も連れて行って。」
勇者「それは・・・」
魔法使い「足手まといにはならないから、絶対。」
勇者「・・・分かった。一緒についてきてくれ。」
戦士が深くため息をついていて、少し申し訳ない気持ちになる。でもきっとその方がいい。なんとなくだけど、そう思った。
魔法使い「ありがとう!」
そう言って魔法使いが両手をこちらに伸ばして、その手が僕の頬に触れた。そのまま彼女は両手で僕の顔に触れると顔を近づけてきて「えい」と言って僕の額と自分の額をぶつけた。
勇者「いてっ・・・えっと、今のは何?」
魔法使い「呪いが解けるまでの間、あなたの目と耳を借りるわ。あなたの見聞きしている世界を私が勝手に覗いてるだけだから、気にしないで。」
勇者「え、うん、いいけど。」
そんなことができるのか、と感心する。彼女からすれば、第三者視点で自分を見て体を動かすということだろうか。なかなかに難しそうだが、全く見えないよりはマシかもしれない。しかし視覚や聴覚だけならいいが、感情まで読まれてるんじゃないかと考えると少し恥ずかしくなる。
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