僕っ娘剣士「黙れ犬!僕を女扱いするな!」少年「でも、お嬢は女だし……」
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4:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/19(土) 19:10:50.72 ID:ZPljtdP8O
「貰った!」

主人が自信満々に叫ぶのも無理はない。
この左右からの居合い抜きは無敵であり、これまで打ち破られたことはなかった。

右を防いでも左は防げない。逆もまた然り。

相手が二刀流ならば話は別であるが、両刃剣1本しか見当たらない。しかも抜いていない。
そう。未だ目の前の男は剣を抜いていない。

反応出来なかったのか。そうではなかった。

「うんうん。見事。なかなかの腕前だね」
「なっ!?」

主人が驚愕するのも無理はない。
男は素手で左右の居合いを止めてみせた。
両手の指の間で真剣白刃取りをしていた。

「ふっ……!」
「ん?」

目を見開いて固まるお嬢に代わって、すぐさま剣を引き、二の太刀を振り下ろす。
しかし、居合いと比較すればあまりに遅い。

「反応は素晴らしいけど、まだまだだね」

今度こそ男は剣を抜き、二の太刀を弾いた。
その隙を見逃す主人ではない。立ち直る。
ガラ空きの側面に踏み込もうとして気づく。

「足を、踏まれて……!?」
「おっと。これは失礼」

踏み込めない。男の剣が少女に迫る。
二の太刀を弾かれた犬の手は痺れている。
刀を手放し、首から伸びた鎖を引いた。

「きゃっ!?」

尻餅をつく主人。空を切る凶刃。間一髪だ。


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