【安価・コンマ】ファンタジーな異世界に異物が紛れ込むお話
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◆7m3grp2dM2
[saga]
2020/09/25(金) 21:09:59.98 ID:F4TSm+cro
朝
お嬢様が朝食を終えた直ぐ後、どういうわけかオレはエレノア様の部屋まで来るように命じられた。
普段なら近づくことすらもないその扉を前にし、ほんの少し心に躊躇いが生まれる。
コンコン
扉をノックすると『入りなさい』と即座に言葉が返ってくる。
エルクラッド「失礼します」
エレノア「待っていたわよトカゲちゃん」
豪奢な椅子に座ったエレノア様に迎えられる。
その姿からはえも言えぬ圧力のような物を感じる。
こうして声をかけられる事なんて非常に珍しく、同じ屋敷に住んでいるとはいえまともな会話を交わしたこともほとんどない相手だ。
エルクラッド「して、オレにどんなご用事ですか」
エレノア「謂わなくとも察して欲しいわね。……なんて、貴方相手に皮肉やイビリなんて効果ないか。それはそれで退屈ね」
エルクラッド「はぁ…」
エレノア「昨日、貴方達に調べろと言っていた事件。それが目の前で起きたのにも拘らず、逃げ出したそうね?」
エレノア「あの場で殺害された男以外に大した被害は出ていなかったとはいえ、あの場の判断は褒められたものではないわ」
エルクラッド「ですが、お嬢様のみを守ることが何よりの大事であったかと」
エレノア「あら?もしかして貴方の独断だった?まあどっちでもいいわ、そもそもあの子に対して期待はしていなかったし」
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