531: ◆vmfmKqFvN2[saga]
2022/01/04(火) 22:13:01.25 ID:aOrqJ+YP0
タリア「ネリアを助けてってどういうことですか…?」
神官「…まだ幼きネリア様が魔力に目覚めたのは一年と半月ほど前のことです」
長くなりそうな感じがするけど聞いておこう。
神官「ネリア様とネリア様の母君、そして二人の護衛を任された冒険者たちがいました」
神官「母君はとても優れた聖魔法の使い手故、癒しの力を欲する賊が後を絶えません」
神官「賊の卑怯な罠にかかり冒険者たちは次々と傷ついていきました」
神官「その度に母君の力で態勢を整えて賊から逃げてきたのです」
アンジェ「……聖職者攫い。ギルドでよく聞きます」
神官「ある時、賊に母君が捕らわれてしまい当時の冒険者たちは教会とギルドの双方に謝罪しにきました」
タリア「捕らわれた!? ネリアのお母さんが!?」
神官「情けない話です。ネリア様はその時、まだ魔力は目覚めていないので解放されましたが…」
神官「多くの冒険者は謝罪の後、冒険者を辞めました。残りの数人は謝罪だけで足りないと遺書を残し自害を…」
アンジェ「……!!」
神官「これは申し訳ない。聞かせるにはまだ早すぎました」
タリア「……。アンジェは教会の中に戻って。続きはボクだけでいい」
アンジェ「へ、平気です。『何事にも恐れるな』…。続きを」
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