826:名無しNIPPER[sage saga]
2020/11/05(木) 23:44:35.26 ID:UulvHEXE0
『船尾』
ザブン ザブン
商人「なんだここに居たのか…探したよ」
ホムンクルス「はい…夕日が落ちて行くのを見ていました」シュン
商人「どうしたんだい?悲しそうな顔してるよ?」
ホムンクルス「いえ…何でもありません」
商人「君がそういう顔をする時は何かあるんだ…おいで」ギュゥ
ホムンクルス「皆さんのお話を聞いて理由は分かりませんが悲しみに似た反応が確認されました」
商人「君は前に時の王の話をしていたね?それと関係する?」
ホムンクルス「記憶を根の森に置いて来ましたので思い出せません」
商人「精霊は時の王に裏切られたって…」
ホムンクルス「基幹プログラムに時の王との関りが圧縮されてアルゴリズム化されている様です…そのせいですね」
商人「もう君は精霊じゃ無いよ?」
ホムンクルス「はい…私は私です…ただ基幹プログラムに少しだけ残っているものですから」
商人「それは大事にした方が良いかもね…それを含めて君だから」
ホムンクルス「もう少し強く抱きしめて下さい…ドーパミン放出が不足しています」
商人「これ見て?僕のメモ帳だよ?」
ホムンクルス「これは何ですか?」
商人「君の絵のへたくそさを真似て書いた絵さ…パラパラめくると動くんだ…ほら?」パラパラ
ホムンクルス「ウフフ面白いですね」
商人「お?笑ったね?」
ホムンクルス「ドーパミン放出が確認されました」
商人「こんなへたくそな絵でも動くと命が宿るよね」パラパラ
ホムンクルス「そうですね…精霊の記憶の原型ですね」
商人「え?…」
ホムンクルス「もう少し寄り添って居て下さい…生体が安定します」
商人「フフ君にも欲求が出て来たね…うれしいよ」
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