694:名無しNIPPER[sage saga]
2020/11/03(火) 00:11:36.19 ID:V1qeujs60
商人「君は魔王を肯定するのか?調和に身を任せろという事を言ってるよね?」
ホムンクルス「いいえ…反対です…魔王を成長させてはいけない」
商人「話が矛盾するじゃないか…」
ホムンクルス「人間に与えられた欲望…七つの大罪は魔王によるものです…これを滅しない限り人間は今の生き方を変えないでしょう」
商人「…そうか自分の地位を投げ出したくない欲望が流れに沿えない原因か」
ホムンクルス「ですが精霊の考えにも対立する者が現れるのです」
商人「それは?」
ホムンクルス「精霊が最も信頼した人間の一人…時の王という者です」
商人「聞いた事が無いな…情報屋?知ってる?」
情報屋「…」フリフリ
ホムンクルス「200年以上前の事ですから知らなくて当然ですね?」
商人「…」チラリ
ホムンクルス「何か?」
商人「君は僕を誘導しようとしていないか?」
ホムンクルス「40年の記憶の中で時の王にも何度か同じ事を言われています…それは人が持つ恐怖です」
商人「僕が恐怖している?…そんな感じはしない」
ホムンクルス「私に誘導されたくないと心の底で抵抗しています…流れに沿って…信じて下さい」
商人「なるほど…潜在的に猜疑心があるのか…これを否定するとなると人間を止めろという事になる」
ホムンクルス「だから人間を絶滅させる等とは考えて居ません…信じて下さい…バランスさせようとしています」
商人「分かった…君は魔王を滅ぼすとも思っていない…大きくなり過ぎた魔王を小さくするだけか…」
ホムンクルス「その通りです…そこに誤解が生じてしまうのです」
商人「ハハ君は精霊の記憶を得てから言う事が変わったね…」
ホムンクルス「お嫌いですか?」
商人「違うかな…君の言葉の端々に愛を感じるんだ…人に対する愛だね」
ホムンクルス「私は喜んで良いのでしょうか?」
商人「んーどうなんだろ?でも君に足りないものも分かったよ」
ホムンクルス「教えてください」
商人「少しで良いから君の心の中に七つの大罪が必要だと思う…そうすれば色々変わる事も出るんじゃないかな?」
ホムンクルス「…それは知恵の実の事ですね…聖書に書かれて居ます」
商人「もう知識としては持ってるよね?」
ホムンクルス「はい…シミュレーションの妨げになりますので除外しています」
商人「使い分けてごらんよ?きっと違う結果が出ると思うからさ」
ホムンクルス「はい…基幹プログラムを更新します」
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