693:名無しNIPPER[sage saga]
2020/11/03(火) 00:11:01.81 ID:V1qeujs60
『砂漠上空』
シュゴーーーーー バサバサ
盗賊「寒いと思ったら雪がチラついてんな…」
商人「砂漠に雪か…ホムンクルスが言ってた気温が下がるというのはこんなに早く下がるんだ」
ホムンクルス「成層圏で生成された薄い雲は数日で世界全体を覆います…この雲は日照の30%を吸収しています」
商人「うっすら白い青空…これだけで30%?」
ホムンクルス「目が慣れているだけで実際には暗くなっています」
商人「30%も光が遮られているのか…」
ホムンクルス「地熱がありますので今よりも過ごしやすくなる地域も出てきますから悲観はしないで下さい」
商人「具体的にはどこ?」
ホムンクルス「フィン・イッシュ南部に海底火山がありますので温暖な海流があり豪雪に耐えうる地下熱量を持って居ます」
ホムンクルス「シン・リーンは地底深くにマグマ溜まりがありますので地中が温暖になります」
商人「地中か…僕たちは地底人になるか」
情報屋「それがノーム族よ?ドワーフの先祖」
商人「へぇそうだったのか…全部繋がってるんだね」
ホムンクルス「この砂漠周辺は南部からの湿った空気が雪となって降り注ぎますので豪雪地帯となりその後森に姿を変えます」
商人「針葉樹の森かい?」
ホムンクルス「はい…同時にシカが生息する様に変化して行きます」
商人「砂漠の緑化か…良い事もあるんだ」
ホムンクルス「自然はこの様にバランスを保つ様になって居ます…人は流れに沿って生きて行けば良いのです」
商人「む…気になる言い方だな…逆らおうとするなと言う事かい?」
ホムンクルス「変化していく物事に沿って行こうとする者と変化させまいとする者は必ず争いになるのです…」
例えばこの気候変動で滅びゆくセントラルにいつまでも固執した人が居たとします
その外側で新たな生き方を生成している人達との間には必ず戦争が起きてしまいます
戦争は憎悪を膨らませ魔王を成長させ再び調和の時を呼んでしまう
人類の歴史はそれの繰り返しなのです
かつての精霊はそれを知り…人間に少しでも良い環境を生成してきましたが
この流れを肯定とする者と否定する者が生じ…やはり争いになってしまうのです
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