378:名無しNIPPER[sage]
2020/09/26(土) 12:05:48.90 ID:JyBdSu8i0
商人「…ただいまーあれ?この子誰?赤い目…もしかして魔女?」
魔女「おぉ帰って来たか…この恰好は気にせんで良い…そちらの娘がホムンルクスじゃな?」
ホムンルクス「はい…私は環境保全用のホムンルクスです」
魔女「ほぉ…これは良く出来ておるのぅ…さてここに横になるのじゃ」
商人「え!?もう夢幻から精霊の魂を?」
魔女「早い方が良いじゃろう」
ホムンルクス「アップデートをするのですね?盗賊さん…良いのでしょうか?」
盗賊「おぅ…その為にここまで来たんだからな」
ホムンルクス「承認完了…横になります」
魔女「主は精霊の事を分かっておるか?」
ホムンルクス「本に書いてあった知識はあります」
魔女「では話が早いの…夢幻に居るであろう精霊の魂を呼び戻すのじゃ…この祈りの指輪を持て」スッ
ホムンルクス「はい…どうすれば良いのですか?」
魔女「今から魔術で夢幻の門を開く…その指輪を持って精霊の魂を祈るのじゃ」
ホムンルクス「祈り方が分かりません」
魔女「精霊を欲しいと思えばよい」
商人「ちょっと口挟むよ?基幹プログラムをアップデートしたいと願えば良いよ?」
ホムンルクス「わかりました」
魔女「では…行くぞよ?夢幻開門!!」
ホムンルクス「…何も変化を感じません」
魔女「夢幻の門が見えぬか?」
ホムンルクス「見えません」
魔女「目を閉じて見よ」
ホムンルクス「…何も見えません」
魔女「心の中に何か見えぬか?」
ホムンルクス「私に心はありません」
魔女「おかしいのぅ…そもそもこの状態では応答も出来ぬ筈なのじゃが…」
ホムンルクス「何も感じません」
商人「願ってみて?」
ホムンルクス「精霊の基幹プログラムにアップデートしたい…」
魔女「…何も起きんのぅ…どういう事じゃ…」
商人「ダメだねぇ」
ホムンルクス「起きても良いですか?」
魔女「起きれるのなら起きても構わんが…」
ホムンルクス「魔術書を読みましたが…夢幻の門は夢幻の所縁のある場所で唱える必要があると書かれていました」
魔女「その通りじゃ…この地は夢幻に所縁が無いと申すか?」
ホムンルクス「歴史では南の大陸に精霊の痕跡の記録がありません…高確率で由縁が無いと思われます」
商人「君…さっき読んだ本から分析してるの?」
ホムンルクス「年代と痕跡の分布から移動経路をシミュレーションした結果…南の大陸に来た可能性は28%と分析しました」
商人「すごいね…これさ…知識を沢山与えれば精霊と同じ存在になりうるという事だ」
ホムンルクス「問題があります…私には外部メモリが挿入されていません…記憶領域に限界があります」
商人「まぁとにかく一旦シン・リーンに戻らないかい?」
魔女「そうじゃな…わらわももう一度師匠の残した教えを整理する必要がありそうじゃ」
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