258:名無しNIPPER[sage]
2020/09/15(火) 00:56:44.16 ID:s4Ww8Seh0
『荷室』
ゴソゴソ ゴソゴソ
商人「何の音かと思ったらアサシンだったのか」
アサシン「あぁ商人か」
商人「探し物?」
アサシン「物資の確認だ…どうやら水が不足している」
商人「もう無い?」
アサシン「樽に半分…ギリギリ3日という所か」
商人「港町まであと3日くらいだって情報屋が言ってたさ」
アサシン「下船出来るかが問題だ…レイスが沢山居るようでは子供達を連れて下船など出来ん」
商人「塩はどれくらいある?」
アサシン「塩は貴重品だから魔方陣を無駄に作るのは得策では無い」
商人「…そうか状況によっては塩が入手出来ないという事か」
アサシン「ほう…察しが早いな…なぜ分かった?」
商人「太陽が出ていないと塩の生産が出来ない…岩塩があるなら別だけど」
アサシン「ふむ…お前は商人の才があるようだ」
商人「この闇の世界では雨が降らないのも問題だね…穀物も家畜も死に絶える」
アサシン「そこまで読んでいるか…ではお前ならどう生き残る?」
商人「100日分の水と食料の備蓄は結構大変だねぇ…少人数なら良いけど」
アサシン「資金もあまり余裕が無いのだ」
商人「川に近い漁村でひっそり暮らすのが良いかもね…魚が十分獲れる前提だけど」
アサシン「やはり生き抜くのは厳しい環境と言わざるを得ない…か」
商人「僕の考えでは世界の人口は半分以下まで減ると思う」
アサシン「さらりと恐ろしい事を言うのだな」
商人「物流が完全停止してるんだから当然かな…今資金が無いのは僕たちには致命的だよ」
アサシン「一旦シャ・バクダまで戻らねばならんな…」
商人「魔女の所へは?」
アサシン「気球を使えばシン・リーンを経由してシャ・バクダまで1週間…それくらい持たせる資金はある」
商人「ジリ貧かな…早く行動しないと」
アサシン「耳が痛い…お前は16歳にしては良く考えているな」
商人「ハハまぁね…こういうのは得意なんだ」
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