勇者「魔王は一体どこにいる?」続編
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242:名無しNIPPER[sage]
2020/09/15(火) 00:48:18.63 ID:s4Ww8Seh0
『帆船』

ギシ ギシ

盗賊「よし!飛び乗れ」

少年「ほっ…」ピョン

盗賊「他の奴が来ないようにすこしだけ離岸する…そこのロープほどいてくれぇ」

少年「これだね?あ…梯子もあげておくよ」

盗賊「ふぅ…魔方陣ってのはどの辺にやれば良いんだ?」

少年「広い場所かな?出来るだけ大きく作りたい」

盗賊「なら甲板しか無ぇな」

少年「マストが邪魔だなぁ…下の方は?」

盗賊「マストは下まで貫通してんだよ!そこより広い場所は無い」

少年「そっか…じゃぁ2つ作るかな」

盗賊「あぁ任せた…レイスが出たら落ち着いて教えてくれ」

少年「分かったよ」

盗賊「あと見張りも頼む」

少年「一人で大丈夫?」

盗賊「手が欲しい時は言うからしっかり見張っとけ」

少年「大工さん欲しかったね」

盗賊「まぁしょうがねぇ…そんなに都合よく居る訳も無いしな」

少年「ここから貧民街が見えるね」

盗賊「あんだけ壊れてちゃぁもう戻れんな」

少年「あの家の生活は楽しかった…バーベキューおいしかったなぁ」

盗賊「どうやら今は時代の潮目だ…その思い出はもう閉まっておけ」

少年「もう一回作ろうって言わないの?」

盗賊「お前はドラゴンを見たか?」

少年「見たよ」

盗賊「見ろ!あそこの城壁にへばりついてるクソでかいクラーケンを」

少年「もう死んでるみたいだね」

盗賊「俺達はあんなのを相手に戦ってんだ…安住の生活なんか今は考えられん」

少年「戦ってるって…盗賊は泥棒じゃないの?」

盗賊「ぬはは泥棒と声に出して言われて誇れる職業じゃねぇな…まぁ恥ずかしい事言わんでくれ」

盗賊「ただな?真っ暗闇に落ちたこの世界のど真ん中に俺達は居る…とにかく生き残るしかない」

少年「…知ってる…そう…同じような事を僕は誰かに言ったことがある」

盗賊「お?ガキのくせに一丁前な事を言った事があるか」

少年「僕は…僕は…誰だった?誰に言ったんだ?」

盗賊「なんだ?アサシンの影響か?あいつの話は半分で…いぁ十分の一で聞いておけ」

少年「違う…なんだろう?前世の記憶なんだろうか?」

盗賊「あああぁぁこれダメな流れ…もう良いそういう話はアサシンの与太話で聞き飽きた」

少年「なんだろう…すごく沢山覚えている…そうだ…僕は商人だ」

盗賊「もう良いから!!しっかり見張っとけ」



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