高垣楓「あなたがいない」
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157: ◆eBIiXi2191ZO[sage saga]
2020/09/22(火) 21:51:00.36 ID:CC20O+KU0

 私の勢いに、周りのスタッフが私を見る。彼らもどうしたらいいのか、手をこまねいている。
 そこに、ちひろさんが入ってくる。彼女は私とプロデューサーの間に入り込み、こう言うのだった。

「楓さん! まず、社長室に行きましょう。ね?」

 私の興奮は収まらない、しかしちひろさんが間を取り持ってくれたのだ。私はちひろさんの言葉に首肯する。
 私とプロデューサーと、ちひろさん。三人は社長室に逆戻りした。

「おや、どうしました」

 社長さんは私たちを応接テーブルに案内する。私は社長さんに問いただした。

「私の休養の件について、教えてください」

 社長さんは「ああ、それですか」と言い、私たちをソファーに座らせる。

「そうです。私が指示をしました」
「なら……それを撤回してください」
「撤回、ですか?」
「はい」

 ここで、休むわけにはいかない。私も必死だった。




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