156: ◆eBIiXi2191ZO[sage saga]
2020/09/22(火) 21:50:28.69 ID:CC20O+KU0
できあがったメッセージを、プロデューサーに見せる。すると。
「ちょっと楓さん。申し訳ないですけど、ここ、直してもらえますか」
プロデューサーは私の『もう少しだけ』のところに二重線を入れる。
「どうして、です?」
「……実は楓さんには、ちょっと仕事をお休みしてもらいたいんです」
プロデューサーの一言に、私は蒼白になる。
「待って、ください……仕事……お休みしないと、いけませんか」
「楓さんの体はもうだいぶいいんでしょうけど、ステージから落ちた心がね、心配ですから」
「……お願いです」
プロデューサーの心配は理解できる。しかし私は、それを承諾するわけにはいかなかった。
「今までどおり、私に仕事させてください!」
「え、ちょっと楓さん」
「大丈夫です! 私できます! できますから!」
私はプロデューサーに掴みかかる勢いで、嘆願する。プロデューサーは、困惑しているようだった。
「お願いです!」
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