12:名無しNIPPER[sage]
2020/09/09(水) 02:11:16.29 ID:FP9CMTOT0
「ここでもダメかー」
「やっと見つけた。翼」
「可奈? どうしたの」
13:名無しNIPPER[sage]
2020/09/09(水) 02:16:07.28 ID:FP9CMTOT0
「だから、直してもらいたいなって。杖の修理屋さん探してたんだ」
よく考えたらお昼休みに出会った花壇も授業のためには来る必要がない場所だ。もしかして一日中修理屋さんに探してた?
そういえばこの先は購買部だ。探しているのならここだろうと落とし物預かり場に来たけど翼が見つかったのはたまたま?
14:名無しNIPPER[sage]
2020/09/09(水) 02:21:02.74 ID:FP9CMTOT0
「私の杖、直せるよね?」
珍しく心配そうにしている。杖だけ渡して終わりのつもりだったけど仕方ない。
「ブラックスミスのロコさんのところに行きなさい。あの人なら大体のものは直してくれるわよ」
15:名無しNIPPER[sage]
2020/09/09(水) 02:24:57.42 ID:FP9CMTOT0
―寮監室―
「待たせてごめんなさいね。可奈ちゃん」
翼に杖を渡した後、私は寮監を務める歌織先生の部屋に来ていた。
16:名無しNIPPER[sage]
2020/09/09(水) 02:30:22.39 ID:FP9CMTOT0
「私はあんな子のために無駄に時間を使ってる余裕なんてないんです!」
それに私にグチグチ言われてるよりももっと近い技量の子と一緒に失敗しながらワイワイやってる方がいいはずだ。
私とぶつかり合ってるせいで生意気な子だという印象まで抱かれてしまってる。
17:名無しNIPPER[sage]
2020/09/09(水) 02:34:33.75 ID:FP9CMTOT0
「余裕がないってのは『魔王』についてよね?」
「はい」
『魔王』、数百年前に突如この大陸に現れ暴虐の限りを尽くした最強の魔法使いにしてこの世界の災厄。
18:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/09(水) 02:37:32.99 ID:FP9CMTOT0
>>17の修正
「余裕がないってのは『魔王』についてよね?」
「はい」
19:名無しNIPPER[sage]
2020/09/09(水) 02:40:37.82 ID:FP9CMTOT0
「あなたが一族の使命を大切にしていることを知っているわ。でも、予言を知っている?」
あくまで噂レベルだけどとある魔法使いが最後に詠みあげたとされる予言があった。
今から14年前の夏に生まれたある少女が魔王を完全に滅ぼすと。
20:名無しNIPPER[sage]
2020/09/09(水) 02:43:01.46 ID:FP9CMTOT0
「災厄を終わらせる『選ばれし少女』のことですか?」
ここで話すということはやっぱり。確信を真実に変えるチャンスだわ。
「やっぱり知っていたのね。なら話が早いわね」
21:名無しNIPPER[sage]
2020/09/09(水) 02:47:31.15 ID:FP9CMTOT0
「14年前の夏、人間界で生まれた魔翌力を持つ金髪の少女だけが魔王を永久に滅する。そういう予言が出たの」
崩れそうな体を意思でつなぎ止める。
「魔王なら私が!」
22:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/09(水) 02:50:33.55 ID:FP9CMTOT0
>>21 修正
「14年前の夏、人間界で生まれた魔力を持つ金髪の少女だけが魔王を永久に滅する。そういう予言が出たの」
崩れそうな体を意思でつなぎ止める。
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