羽川翼「それが……我が主人のお望みとあらば」阿良々木暦「決まりだな」
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13:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/08(火) 23:00:33.33 ID:lUuaoiGOO
「うぬが虐待されて育たなければ、そんな拗らせた極論には至らぬと思うが、違うかの?」
「恐らく幸せな家庭に育っていたとしても、いずれ現実を知り、行動に移していたでしょう」
「自らが聡いことを自慢しておるのか?」
「いいえ。私は愚かなので、自分が知っている解決策しか思いつかなかっただけです」

何でもは知らない。
知っていることだけ。
世界の変え方を、他には知らない。

「真っ当にNGO団体にでも入って恵まれない子供を救ってやろうとは思わんかったのか?」
「それよりも人外の吸血鬼となって行動した方がより早く、効率的だと判断しました」
「ま、そうじゃろうな。ところで、従僕の従僕よ……そろそろ、腹は減ってはおらんかの?」

そこで追求を一旦やめて、不意にハートアンダーブレードさんは核心に触れた。心臓が飛び跳ねた。

「いえ、今のところは……」
「そうか。儂は小腹が空いてきた。聡いうぬには、この意味がわかっておるじゃろう?」
「はい……承知、しております」

この先はまだ、主人である阿良々木くんとも話し合っていない、棚上げした問題だ。
彼は黙って、私達のやり取りを聞いている。
彼が私の望み通り、夜の王になってくれるかどうかは、この問答次第だと言える。
この問題さえなんとかすれば王道は拓ける。


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