33: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2020/10/03(土) 18:00:18.21 ID:P7mZ3r8kO
「どうやら向こうでは俺に関して根も葉もない噂が飛び交っていたみたいでな。それだけ雪乃の影響力が大きかったということでもあるけどな」
「スルッと元カノの自慢入ったね」
元カノという単語に聞き馴染みがなかったせいで、一瞬小町の言ったことが理解できなかった。そんなリア充な言葉には縁がない人生だったのになぁ。
「……とは言っても、俺自身はそんなことどうでもよかった。慣れっこだしな」
「でも、そんなのを雪乃さんが許すとは思えないよ」
「ああ」
まさしくその通りだ。そんなことは、俺にもわかっていた。
「だから、最初は気づいていないふりをした。雪乃だって、俺が何も知らないなら、わざわざ波風立てようとはしない。結局は俺は他大で外野だからな」
もしも大学受験に失敗せずに、雪乃と同じ大学へ行けていたら、また話は違ったのだろうか。そんなifに意味はないが。
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