アイドルと僕
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37:名無しNIPPER[saga]
2021/05/17(月) 23:37:49.15 ID:9SDvhuLG0
「たっちゃんはさ、会ってみたい芸能人とかいないの?」

シフトが被っていた真凛ちゃんに問いかけられた。

小柄な彼女は同い年ではあるが、ここでのバイト歴は彼女の方が圧倒的に長い。何でも高校生の頃からここで働いていたそうだ。

立地が都会のど真ん中、そしてすぐ近くにテレビ局がある関係で、収録終わりの芸能人がおやつをテイクアウトしに立ち寄ることはちょくちょくあって、今日は最近人気が出始めたらしい若手のお笑い芸人が来ていたらしい。

らしい、というのは俺が認識していないからで、接客を終えた後に真凛ちゃんに教えられて知ったからだ。

あんまり芸能人分からないんだよね、という話をしたところで、冒頭の質問が出てきたというわけ。

「んー、何だろ。好きなバンドとかだったら嬉しいけど」

「うちには来なさそうな感じだねぇ」

真凛ちゃんはというと、どうやらテレビっ子のようで、色んな芸能人の名前をあげては「あの人はもう一回来てほしい」だったり「あの番組はそこで収録してるからいつか来てくれると信じてる」だったりと希望を語っていた。

「でも今一番来てほしいのはアークスのあやちかなぁ、知ってる?」

「名前と顔は一致してる……かも」

「可愛いよねぇ、憧れるわ。生で見てみたいもん」

あやちこと三森彩は、今大人気のアイドルグループであるアークスの新進気鋭のメンバーだ。新曲のセンターになった、みたいな情報が朝の情報番組で流れていたのを見た覚えはある。圧倒的なビジュアルを武器に男女ともに魅了している、みたいな紹介をされていたが、真凛ちゃんもそう言っているということは、同性人気が高いというのもどうやら嘘ではないらしい。

「アークスのメンバーはここに来たことは?」

「昔は何回か合ったけど、人気が出てからはメンバーどうしでみたいなことはなくなったかも」

「ま、いつか来るかもって期待しよ」


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