8:emanon
2020/09/01(火) 20:43:42.69 ID:p7+LgWTZ0
僕「…どうして眠れていないって分かったんですか?
馬子「観察よ」
僕「観察?」
9:emanon
2020/09/01(火) 20:45:31.43 ID:p7+LgWTZ0
僕「コーヒーが嫌いだとは一言も言ってませんが」
馬子「私が嫌いなのよ」
10:emanon
2020/09/01(火) 20:49:56.54 ID:p7+LgWTZ0
僕「…。幻覚が見えるんです」
馬子「続けて?」
11:emanon
2020/09/01(火) 20:57:24.34 ID:p7+LgWTZ0
僕「…。髪の長い女性の幻覚が見えるんです。今もそこで笑っています」
馬子「今も?」
僕「はい」
12:emanon
2020/09/01(火) 21:06:23.37 ID:p7+LgWTZ0
僕「…。幻覚の女性は、度々夢に現れます。そこでは雪が降っているんです」
馬子「雪ね」
僕「彼女は僕に何かを言っているような気がします。でも僕には何も聞こえない。彼女は笑っている。僕は手にナイフを持っている。それで彼女を刺す。僕は彼女を[ピーーー]んです」
13:emanon
2020/09/01(火) 21:08:15.87 ID:p7+LgWTZ0
僕「…。幻覚の女性は、度々夢に現れます。そこでは雪が降っているんです」
馬子「雪ね」
僕「彼女は僕に何かを言っているような気がします。でも僕には何も聞こえない。彼女は笑っている。僕は手にナイフを持っている。それで彼女を刺す。僕は彼女をころすんです」
14:emanon
2020/09/01(火) 21:17:41.70 ID:p7+LgWTZ0
馬子「へぇ」
僕「…へぇって。それだけですか?」
馬子「面白い話だったわ」
15:emanon
2020/09/01(火) 21:22:42.04 ID:p7+LgWTZ0
僕「…それでも僕は、知りたいです」
馬子「どうして?」
僕「…痛みを知らない人間にはなりたくないから」
16:emanon
2020/09/01(火) 21:55:40.58 ID:p7+LgWTZ0
〜放課後・美術部〜
馬子「綺麗な髪ね」
17:emanon
2020/09/01(火) 22:11:24.94 ID:p7+LgWTZ0
馬子「だって、今回の本当の依頼人はあなたじゃなくて、秋野ちゃんだもの」
僕「どういう事ですか?」
馬子「秋野ちゃんに言われたんでしょ? 文化部部室棟の最上階に悩みを解決してくれる人がいるって。金の髪と碧の瞳、そして人形か妖精と見紛うほどの美しい容姿をした少女がいるって」
18:emanon
2020/09/01(火) 22:21:36.29 ID:p7+LgWTZ0
馬子「私はまだ、あなたの事をほとんど何も知らないからね。まずは依頼人の秋野ちゃんに、君の事を聞いてみようかと思って」
僕「というか、秋野に僕の不眠症の解決を依頼されたのなら、もう不眠症を知っていたのでは…?」
馬子「ええ」
53Res/33.31 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20