僕「…幻覚が見えるんです」
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38:emanon
2020/09/02(水) 09:50:15.03 ID:j7vhrqUQO
馬子「あなたは心臓の病気が悪化し心臓移植が必要になった。だがドナー提供者を知ったあなたは心臓移植を拒んだ。だって移植をしてくれる相手は、あなたがこの病院に来てから最も心を許した人だったから。秋野茜から心臓移植を受ければ、もちろん彼女は死んでしまう。大切な人を、間接的に殺してしまう形となる。あなたは心臓移植を拒んだ。手術のため無理やり麻酔を打とうとする医者たちを遠ざける必要があった。とっさにあなたは武器を手にした。一番近くにある武器よ。ええ。例えば、林檎の皮を剥くために使う凶器とか…」

僕「果物ナイフ…」

馬子「そう。ナイフを振り回して牽制する。でも次第に追い詰められてしまう。あなたは何処まで行っても袋小路だという事に気が付いてしまう。逃げられない。逃げられないのならば、自[ピーーー]ればいい。自殺をすれば移植手術は中断だ。でも首を切って死ぬ方法は取れなかった。仮に一刺しで[ピーーー]なかった場合、ここは病院だ、直ぐに治療されてしまう。じゃあどうするか、あなたは手にした果物ナイフを刺し込んだ、コンセントに」

僕「コンセント、ですか?」

馬子「そう。あなたは感電死を選んだのよ。壁の火傷の跡、そしてあなたの右手が焼けた跡、それが証拠。包帯を解けば分かる。その右手には、心臓移植の後遺症ではなく、感電による火傷の跡が残っている筈。
あなたは幻覚を見る時、最後に髪の長い女性を刺し[ピーーー]と言っていたね?実際は女性を刺し殺した訳ではなかった、あなたはコンセントにナイフを刺し込んだの。電気ショックによって記憶の大半を失ってしまった。けれども、心臓移植を受ける事で秋野茜を殺してしまう、その罪悪感だけが強烈に残って、間違った幻覚を脳に植え付ける結果となってしまったのよ」


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