勇者「この物語の結末は、ここにいるみんなが見たいんだ」
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47: ◆B6Um3JY876[saga]
2020/08/26(水) 00:13:38.12 ID:in9yJLro0
「余興よ。我は人類に対し絶望を与えてから倒すのが礼儀と心得ている」

勇者の問いかけに、魔王は一呼吸を置いて答える。

「違うな」

魔王の返事に、勇者は一瞬のためらいもなく返す。

「お前の防御魔法は、恐らく魔力の消費がとてつもなく激しいんだ。だからこそ、あのタイミングでお前は魔力を回復する時間が必要だった」

「そしてあの亡骸たちの数だ」

「俺達の戦闘を熟知しているお前は、自分の魔力を回復するのに必要な時間を計算した上で、あの数の亡骸を呼び寄せたはずだ」

「つまり」

「僧侶が一気に大多数の亡骸を天に還してしまった今、お前はまだ全然魔力が回復していないということになる」

「フ……フハ……フハハ……」

魔法の笑いから、従前のような地面を響かせる力は消えていた。

「貴様の話は全て想像だ。想像に想像を重ねた虚構に過ぎん」

「じゃ、虚構か正しい推論かを証明してやるよ!」

勇者は魔王の首の左側に当てられた剣に力を込めた。
そして−−−
その剣は、呆気なく魔王の首を貫き、右側から抜けていった。


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