武内P「魔神が生まれた日」
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2: ◆SbXzuGhlwpak[sage]
2020/08/11(火) 04:06:18.18 ID:OyIzvWrPO
凛「プロデューサーは強面な外見とは裏腹に、年甲斐もない夢見がちな情熱さがあるよね。そのせいでいらない苦労をして、それでも私たちのために頑張ってくれている姿を見ると……ああ、尊いな……って感じるよ」

未央「正気かしぶりん!?」

卯月「そうですよね!」

凛「うん」

卯月「ほら未央ちゃん。凛ちゃんだってわかって――」

凛「その尊さを、穢したいよね」

うづみお『え?』

凛「え?」

未央「しぶりん……おまえは何を言っているんだ?」

凛「何って……二人とも尊いプロデューサーを穢したいって思うでしょ?」

卯月「思いませんよ……」

凛「そんなはずないよ! 私たちのために頑張ってくれている、あの見慣れないと怖いけど実は不器用な思いやりに満ちた笑顔を! 可愛いアイドルたちに囲まれて、未成年の担当アイドルをふしだらな目で見てはいけないと戒めているプロデューサーの決意を! 無理矢理押し倒して関係を持って、快楽と罪悪感で上塗りにしたいでしょ!!?」

うづみお『……うわぁ』

凛「え、どうしたの二人とも? 私はプロデューサーで大人ですから、という感じで私たちを恋愛対象として見ようとしないプロデューサーを、プロデューサーである前に一人の男だっていうことを未成年の担当アイドルのわからせ穴でわからせたくないの?」

未央「ドン引きだよ……渋谷さん」

卯月「その……言っていることはよくわかりませんけど、プロデューサーさんをそんな目で見ちゃいけません!」

凛「卯月……エッチな人をエッチな目で見るのは仕方ない……ううん、当然のことなんだよ。美波とか文香とか」

卯月「プロデューサーさんはエッチなんかじゃありません! 尊いんです!」

凛「あんだけ怖い顔しているのに弱気な顔を見せたり、凶悪な見てくれとは裏腹な丁寧なしゃべり方! 年下の女の子に弱いところ! あのバリトンボイス! ワイシャツ姿の時に盛り上がっているのがわかる背筋! ハンガーにかけられたジャケットから漂う香しい匂い! 全部エッチじゃない!」

卯月「今凛ちゃんが言ったのはぜ〜〜〜んぶっ、尊いところです! プロデューサーさんはエッチなんかじゃありません!」

未央「……争いは同じレベルの者同士でしか発生しない、か」

凛「未央」

未央「うん?」





凛「――――ついて来れるか?」





未央(そう語るしぶりんの背中は、蔑むように、信じるように)

未央(私の到達を、待っていた)

未央「――――ついて来れるか、じゃねえ」

未央「二人の方こそ、戻ってきやがれ――――!」

凛「そっか。未央にはまだ早かったか」

未央「なんでそんな呆れた目で見られなきゃいけないんですかねぇ? 呆れているのは未央ちゃんの方なんですけど」

卯月「ん〜、じゃあ未央ちゃんはプロデューサーさんの事をどう思っているんですか?」

未央「え、私? まあさっきも言った通り感謝しているし、尊敬もしているよ。でも尊いとか、あまつさえ尊いから穢したいとかそんな考えにはついていけませんなあ」

未央「あ、でも」

うづりん『あ、でも?』


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