667: ◆Try7rHwMFw[saga]
2020/12/10(木) 23:18:49.97 ID:6QjOvduJO
そのためにはどうすればいい。自分が、ロペス・エストラーダであると思い出させるには……
激しい攻撃のさなか、まだ愕然としているプルミエールが見えた。アヴァロンが幹の腕を振り上げ、止めを刺そうとしている。
「加速(アクセラレーション)5!!!」
大地を思い切り蹴り、プルミエールのもとに向かう。俺が彼女を抱いて逃げるのと、奴の攻撃が再び空振り地面を揺らすのとは、ほぼ同時だった。
『つくづく無駄な足掻きを……』
「何を呆けているっっっ!!」
「でも、皆……」
「多分無事だっ!!俺を信じろっっ!!」
青ざめながら、プルミエールが頷く。豊かな胸元に、首飾りが見えた。
……いや、これは違う。金属を紐で繋いだだけの代物だ。確か、これは……
……そうか。これがあった。
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