448: ◆Try7rHwMFw[saga]
2020/10/21(水) 19:17:18.34 ID:mjsf9+/tO
「……父上とジャックが友人だったのは聞いていたが、『仲間』?」
ジャックが煙草を深く吸った。
「その通りだ。それにリオネル・スナイダとパメラ・スナイダ。この5人でサンタヴィラやオルランドゥ大湖にある遺跡の調査を行っていた。
ケインは立場上、後援者という立ち位置だったがな。それでも、サンタヴィラの『ガルデア遺跡』についてはサンタヴィラ王国と協力して色々動いていたらしい。
丁度その時に、『サンタヴィラの惨劇』が起きている。原因は不明だがな」
アリスが話を続ける。
「そして、その生き残りが『三聖女』よ。1人目がサンタヴィラ王国王女にして現アングヴィラ王国救護院院長、バーバラ・グリンウェル。
2人目がアングヴィラ王国の『4勇者』、ヘンリー・スティーブンソンの妻、エレン・シェフィールド。……彼女は10年前に亡くなったけど。
そして最後が、サンタヴィラで名声を得ていた『魔女』テイタニア・ランドルス。
3人は『サンタヴィラの惨劇』後、悲劇の象徴として祭り上げられた。それは知ってるわね」
「さすがにな。……ただ、色々解せねえな。三聖女の残り2人はエレンが死んだ後は、表舞台に出てないよな。
バーバラは慈善活動に専念ということで理解できるが、魔術研究で隠居していたはずのテイタニアが何故『シェリル』として出てきた?
何より、昨日あんたが呟いた『裏切り者』という言葉だ。元はあんたらと協力関係にあったってことか?」
「……その通りよ」
ランパードの言葉に、コーヒーをアリスが一口飲む。その目には、深い翳りが見えた。
「『ガルデア遺跡』には、多くの『秘宝』や『遺物』が眠っていた。ただ、罠も苛烈で、協力者なしでは踏破は到底できそうもなかった」
「協力者?」
一瞬、彼女が黙った。
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