259: ◆Try7rHwMFw[saga]
2020/09/15(火) 19:44:24.00 ID:mfBVGPEoO
……私も、貴女のように、縁のない人のために生きることができたのだろうか。
その可能性は、あった。たとえ残りの命が少なくても、多くの人と関わることはできた。
闇に生きるのを選んでしまったのは、私自身だ。そして、それから解き放ってくれたのは……貴女。もう……遅すぎたけど。
「……プルミエール、さん」
「……ええ」
彼女が左手を握ったのが分かった。もう、身体の感覚はさっきからなくなっているけど……その手の温もりだけは、はっきりと分かった。
「……あなたとは……ちがう、かたちで……」
プルミエールさんが、何か叫んでいる。もう、それが何かは分からない。
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