203: ◆Try7rHwMFw[saga]
2020/09/07(月) 21:41:07.90 ID:EdEU0WzCO
「ぐあっっっ!!!」
「ジャマスルナ、トイッタ」
貫かれた場所の傷を押さえる。内臓まで傷は行っていないが、それでも苦痛は苦痛だ。
治癒魔法で血を止めにかかったが、それでももう俺が奴を追うことはできねえ。……完敗だ。
「常識……外れだろうがっ……!!」
プルミエールの姿はかなり小さくなった。クドラクが作る空間の歪みも遠ざかっちゃいるが、一応足止めという目標は達成できた、か。
この分なら、プルミエールは噴水前に辿り着けるだろう。そこからは、ワイルダ組の連中がひたすら遠距離攻撃を仕掛けながら、袋小路にクドラクを追い詰めていく、らしい。
上手く行くかは知らねえ。ただ、最後に魔王エリックが控えているらしいのは分かった。俺に知られたくない、本領を以てクドラクを討つわけか。
しかし……俺の想像以上にクドラクは強い。あんな速度だとは、思いもしなかった。
そして……もう一つ分かったこと。それは……
クドラクは理性のない獣ではない。
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