佐々木「今度、洗いっこしようか?」キョン「は?」
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2:名無しNIPPER[sage saga]
2020/07/26(日) 20:52:01.40 ID:I1wck53cO
「人間原理だっけ? その考え方は嫌いだな」

嫌いと口にしつつも、佐々木は瞳の中の星々をキラキラと輝かせながら、くつくつ笑う。
こいつの喉の奥からどうやったらそんな音が漏れ出るのか、そっちのほうが俺にとってはよっぽど奇妙で不可思議だった。

「僕たちが生きているから、あらゆる事象は都合良く働いている。それは本質を突いているようで考えることを放棄している理論だ」
「そうは言っても、少なくともこの地球上で明確な意識を持って論理的な思考が可能なのは人間様だけなんだから仕方ないだろ」
「たしかに、あらゆる角度からの視点で観測しない限り、全ては人間にとって都合良く見えるのかも知れないね。君にしては正論だ」

そう言って、佐々木はおもむろに手を伸ばしてきて、恐らくは俺の頭を撫でようとしたのだろうが、直前になって手を引っ込めた。

「おっと、いけない。つい君を甘やかすところだった。ん? なんだいキョン。その顔は」

別に撫でるなら撫でて欲しかったとか、佐々木に褒められることに喜びを感じていたとかそういうわけではなく、そう俺が思うように仕向ける態度が、気に食わなかっただけだ。


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