国木田「カンタンなんだよ、こ・ん・な・の」
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3:名無しNIPPER[sage saga]
2020/07/11(土) 22:12:48.94 ID:5HEO7PNvO
「どうせならお前もやれば良かったじゃないか。谷口の奴に誘われたんだろ?」
「死なばもろともってね。谷口には涼宮さんから直々にご指名があったらしいけど、僕にはオファーがなかったからね。これ幸いとばかりに、丁重に辞退させて貰ったよ」

やれやれ。まったく国木田はいつもこれだ。
自分だけはちゃっかり安全圏で高みの見物とは良いご身分である。そこを代わってくれ。

「そんな言い方は傷つくなぁ。僕だってステージに上がれる機会を待ち望んでいるのに」
「へえ。それは意外だな。ちなみに、国木田はどんなステージをお望みなんだ?」
「憧れの鶴屋先輩に誘って頂けるのなら、どんなステージにも万難を排して駆けつける所存だよ」

どうやら未だに片思いは続いているらしい。
しかしどうだろうな。あの人はたぶん、ひとりでも踊りきるだろうし、共演者は不要だ。
そのくらい、華のあるお方だと、俺は思う。

「もちろん、僕もあの人のダンスに水を差すような真似はしたくないから、自分から誘うつもりは毛頭ないよ。そんな度胸もないし」

いやいや。消極的になるのはもったいない。
あの人ならば、仮に見ず知らずの人からShall we ダンス?と誘われても仲良く踊れるに違いあるまい。そのくらい、社交的な人だ。


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