貴方「僕がヒロインを攻略するまどか☆マギカ…オカルト?」マミ「それは終わったわ」
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606: ◆xjSC8AOvWI[saga]
2021/03/31(水) 21:54:53.32 ID:VcfUkZhS0


あすみ「魔法少女になるのに正義の心は必要ないけど、あれが他の人と違う特別な人間ってわけじゃない」

あすみ「魔法少女は悪い事が簡単に出来てバレない力があるから本性が暴きだされやすいってだけ」

あすみ「契約さえしなければあの女も普通の人生を送れたかもねえ。薄っぺらい友情のもとに人を裏切って虐げ、何の報いも受けない普通の人生を!」


 不要な人はいない、どんな命も尊いなんて綺麗事。

 本物の悪意も憎悪も知らず、想像もできずに生きてきたから言えることだ。

 そう思うと腹が立つ。さっさと帰ろうと思ってたのに。……やっぱり私はメンタルケアなんて似合わないようだ。


あすみ「マミの言う通り無法地帯なんだよ、魔法少女の世界は。強いベテランほど染まってるだろうし、弱い奴は淘汰される」

あすみ「アンタも気をつけなよ? 今は怖い怖いって思ってるかもしれないけど、いずれは力の使い方に慣れて、気づいたらすっかり染まってないように」

あすみ「不正、略奪、闘争……と来たらじきに殺しだってなんとも思わなくなるよ。人によっては最後じゃないけど」

あすみ「……まあ、私はそうなんだよね。『最初』に殺したから」

マミ「それも……殺されそうになったから仕方なく、なの?」

あすみ「ええ。私だって初っ端からそれ以外で殺したいと思うほどクズじゃなかったからね」


 しんと静まり返る。今回のことでみんなも何かを察したんだろう。誰も責めようとする人はいなかった。


なぎさ「……なぎさももう悪い人がいないとは言いません。それでも、誰も信じられる人がいないわけじゃないですよ」

なぎさ「いい人ばかりじゃなくても、きっとあすみの言うような人ばかりでもない。だって、この街にはちゃんと仲間がいるじゃないですか」


 ちょっとだけ世間の苦さを知ったとはいえ、相変わらずの甘く眩しいくらいのなぎさの言葉。

 でも、その一言で不思議と怒りは鎮まった。

 碌でもない世界だと思ってたし、今でもそう思ってる。でも――。


あすみ「……まあ、そう言われたら、それについては綺麗事だとは返せないか」


 ……経験の伴わない綺麗事は嫌いだけど、私も少しは変わったのかもしれない。




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