貴方「僕がヒロインを攻略するまどか☆マギカ…オカルト?」マミ「それは終わったわ」
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359: ◆xjSC8AOvWI[saga]
2021/02/19(金) 23:43:32.44 ID:yFOckWQq0


 買い物をした後、ゲーセンに向かう途中で佐倉さんが話し始める。 少し真面目な雰囲気で。


杏子「……こういう生活って、いつまで続けられるんだろうな」

貴方「え?」

杏子「あたしもさ、アンタやみんなを見てるとずっとこのままでいいのかなって、すっげーたまにだけど思うんだよね」

杏子「やりたいようにやってて楽しいには楽しいけど、それだけだし」

杏子「マミはもう三年生だし、優等生だから進路のこととかもちゃんと考えてるんだ」

杏子「みんなも高校生になって、いつか大人になっちまうんだろ? ……あたしにはそのイメージが全然なくてさ」


 学校のことはともかく、今まで興味なかったスマホに興味を持ったりしたのは、普段考えないようなことを考えてたからなのかもしれない。

 世間とは離れて刹那的に生きていた佐倉さんが、ついに“未来”のことを考えてくれたんだ。

 でもそれはきっと、佐倉さんからしたら簡単なことではない。


杏子「てか、前も言ったけどそんなに生きる気なかったから。でも今は本当に楽しいんだよ」

杏子「こうやって一緒に遊び歩く仲間もいるし、背中を任せられる仲間もいる」

杏子「こんな日がずっと続けばいいなって思うんだよ。……でも、そういうわけにはいかないんだもんな」

貴方「……たしかに俺らはピーターパンじゃないしな。俺も佐倉さんも、自分の意思とは関係なく年が経てば大人になるんだろうな」

貴方「でもみんな今から将来のイメージなんてないと思うよ」

杏子「いろいろと桁が違うだろ?」

貴方「それでも。多分、生きてさえいれば、ものすごい人にはなれなくてもなるようにはなるんじゃないかな」

貴方「ずっと子供ではいられなくたって一緒には居られる……居たいと思う。だから、一緒に考えていこうよ。これからの未来ってやつを」


 これから数年後、進路のこともそうだけど魔法の力や魔女の事情がどうなっているのかもわからない。

 とりあえず今の最大の目標は魔女を根絶させることだ。佐倉さんも、俺も、みんな。できれば民間の人も。誰一人犠牲を出さずに。


 ――案外、佐倉さんだったらものすごい人にもなれるかもしれないじゃないか。

 なにせ、自慢の親友なんだから。


貴方「今から悲観したって仕方ないよ。思ってるよりも希望でいっぱいだって。未来はいくらでも創っていけるんだからさ!」

杏子「相変わらずうぜーくらい前向きなやつ」

貴方「えぇ、ひどくない!? 渾身の励ましだったのに」

杏子「……でも、ありがと」



 ちょっと素直じゃない笑顔が印象的だった。




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