貴方「僕がヒロインを攻略するまどか☆マギカ…オカルト?」マミ「それは終わったわ」
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298: ◆xjSC8AOvWI[saga]
2021/01/30(土) 19:26:53.87 ID:mda5Emf10


 ――その後、子供と母親は無事再会できた。

 迷子センターに向かう途中でちょうどばったり会えたのだから運がよかった。


貴方「これで一件落着かな?」

杏子「ああ、そうだな。今度こそ飯いくぞ。さっきより腹減ったし」


 食べ物屋の並ぶフロアで一軒の店に入っていく。

 価格帯高めの店も多いけど、佐倉さんが選ぶとこは敷居が高すぎなくていい。


貴方「改めて考えてみると、佐倉さんとも色々と話せるようになったよね。最初の頃、二人だと会話がなかったから」

杏子「何話したらいいかわかんなかったんだよ。つーか興味もなかったし」

貴方「はは、辛辣だね……」

杏子「今は何するにも一人か、マミやさやかやまどかが相手だろ。男と関わること自体ないし……まぁ、小さい頃ならよく外で遊んでたか」

杏子「で、結局、マミやさやかやまどかと変わんねーわって思った」


 変わらないっていうのはどうなんだろう。地味に異性として認識されていないような気がするのは残念だけど。

 でもそう思ってくれるのも多分、心を許し始めてくれたからなんだろうな。


 雑談の中で、佐倉さんはなんでもないことのように、ぼそっとこんなことを言った。


杏子「あたしって5年後とか生きてんのかね」


 ついさっき佐倉さんの未来のことを考えたばかりだったのに、佐倉さんは自分の未来についてまるで希望を持っていないらしい。


貴方「生きてるよ。当然!」

杏子「なにさ、急に熱くなってどうかした?」

貴方「佐倉さん強いんだからそんな簡単に死なないし、マミさんやさやかや鹿目さんや暁美さんや……それに俺だって守るし!」

杏子「……そっ、か。 まあ、簡単には死んでやるつもりもないけどさ」


 なんだか悲しく思えた。

 前に俺が大怪我負った時もそういえば、自分は死んでもいいみたいなことを言ってたっけ。

 そのことを思い出して、根本にあったのはこういう自分の未来に対しての投げやりさだったんだと気づいた。

 それでも、きっと。


貴方「5年後だって10年後だって実際に生きてさえいれば、投げやりな考えだって変わるよ」


 今は納得させられないかもしれないけど、そう言いきかせることしかできなかった。




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