55: ◆LXjZXGUZxjdx[sage saga]
2020/07/05(日) 04:44:27.25 ID:4Jd3JNMn0
十七夜「先ほどのいちょう団地で、自分は里見君の考えに反論したが、それは別に里見君の考えを否定したかったからじゃない。そういう考え方もあると知ってほしかったからだ」
十七夜「ここの土地利用についても同じだ。開発を進めるべきだという考えがある反面、自然を残すべきだという考えもある」
十七夜「こういうことに答えはない。逆に言えば人の数だけ答えがある。だがいつかは一つの答えを出さなければならない。そしてその答えは、最大多数の最大幸福とならなければならない」
十七夜「君たちは今までずっと入院をしていたんだろう。その間は、親や医療スタッフに支えられながらその日生きるのに必死で、噂を通してでしか、外の事、そして未来に目を向ける余裕はなかったかもしれない」
十七夜「だが今は違う。今は自身の意思で、自身の足で、自身の目で、こうして外に出て色々な物や人を見聞きすることができる。手に入りやすい情報だけで結論を出さないで、現場で現実を知って何が正しいかをじっくり考えることができる」
十七夜「そして、君たちは立派な神浜の住民だ。自分が今まで挙げてきた意見の対立を他人事だと思わず、しっかり考えて正しい答えを出して、それを主張できるようになってほしい。今後は、今のこの東のように、西に比べて不利益や不満を感じる者を多く出さないためにな」
十七夜「これからは、我々が神浜の新しい時代を築いていくのだから」
うい「う、うんっ・・・! それは大事だねっ」
ねむ「マギウスで好き勝手やっていた身からすると、耳が痛いね」
灯花「同じく・・・」
いろは「あはは・・・。で、でも、これだけのお話を聞かされると、やっぱり十七夜さんってすごいなあって思います」
十七夜「自分は昔から、ただでさえ不安定な東側のまとめ役をやっていて、七海や都とは何度も衝突して、その度に折衝を繰り返していたからな。嫌でもこうなった」
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