【安価コンマ】貴方は世界を巡るようです 8巡目
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316: ◆Nq0wl2Ysns[saga]
2020/07/12(日) 00:07:10.39 ID:1EtYs3xo0
ユウナ「――ぷ、はぁ」

二度目の口づけが終わり、ユウナはべとべとになった自分の口の周りを手の甲で拭うと。僕の顔を見つめた。

ユウナ「…………凄い。ワイズ、すっごい気持ちよさそう……」

ワイズ「んぇ…………?」

そう感想を漏らすが、自分がどんな顔になっているのかが分からない。

なんか、熱くて、口の周りがべたべたで、はぁはぁと息をしていて…………。

ユウナ「……ワイズ」

するといきなり。そんな僕の顔を優しく持って、彼女は自分の胸で僕の顔をぎゅっと抱きしめた。

大きくて魅力的な彼女の二つの胸に僕の耳が埋まり、蕩けた僕にこれでもかと女の子の柔らかさと温かさを実感させられる。

――――が、それ以上に。彼女の心臓の鼓動が耳に届く。

どくんどくんどくんどくん……と。激しく高鳴っている心音を、理解してしまう。それがどういう行動なのか、それがどういう意味なのかを。

ユウナ「ぼく、ぼく…………あんなに、こんなに勇気を出したんだよ?」

勇気を出してステージに上がって、勇気を出してこっちからキスをして、こんなふうに抱きしめて……ぼくの恥ずかしさを、理解してもらいたくて。

ユウナ「ワイズだってステージで僕の思いにはっきり答えてくれて、嬉しかった! 嬉しかったよ! だけど、だけど…………」


まだ、足りないよぉ…………。


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