【ARIA×モバマス】高森藍子「そのあたたかな手に」
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3: ◆jsQIWWnULI
2020/06/27(土) 18:30:06.30 ID:1dnQeO7k0
「……写真、写真」

私はこの風景を写真に収めようとベッドから降りようとした。それと同時に声。

「にゅ!」

「はわ!?」

私がベッドから降りようとした瞬間、いつの間にか部屋にやって来た猫さん、つまり、アリア社長が何か布を持ちながら立っているのに気が付いた。

「おはようございます、アリア社長。どうしたんですか?そんなところに……」

私がアリア社長に尋ねると、アリア社長は私の言葉を理解して、手に持っていた布を渡してきた。火星猫はマンホームの猫と違い、人間並みの知能を持っているらしい。さすがにしゃべることは出来ないみたいだけど、人間の話していることを理解しているのだそうだ。

「これ、なんです?社長?」

昨日知った話だけれど、水先案内人は青い瞳の猫をアクアマリンの瞳と呼んでいるらしい。アクアマリンは昔から海の女神として航海のお守りとしていたそうだ。そんな伝統がこのネオ・ヴェネチアでも続いており、水先案内人を経営する人たちは、アリア社長のような瞳の青い猫をお店の象徴にして安全を祈願している。

そんな話など全く知らなかった私だけれど、アリア社長のことを「アリア社長」と呼ぶことに早くも慣れてしまった。「社長」の響きも何だか可愛らしく思える。


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