25:名無しNIPPER[sage saga]
2020/06/26(金) 01:03:57.56 ID:pCrOcsWZO
「ふん。どうせオレは可愛くないさ」
「その反論は黒桐にして貰いたまえ」
私が式を甘やかしても彼女の為にならない。
彼女のような存在には黒桐のような存在が必要不可欠であり、それは共依存状態とも言えるが、それこそが日常を紡いでいく。
事務所の片付けをしていて、ふと気づく。
「どうした、トウコ。やけに嬉しそうだな」
すっかり溶け落ちたアイスの棒は、当たり。
「ふふ。私は存外、このいくつもの奇跡と偶然によって積み重ねられた日常という名の螺旋を気に入っているらしい」
「なに格好つけてんだよ」
「それが大人の義務だから仕方ない」
「なら義務ついでに聞かせてくれ。どうして人形の幹也がオレの人形に尿をかけられて脱糞したのかを」
「黒桐は探し物が得意だから見つけたのさ」
「見つけたって、何を?」
「逸脱した者の傍に居る方法を、ね」
「ふうん。ま、それで納得しといてやるよ」
逸脱した式の傍に居るために。
愛する彼女を決して、離さないように。
そんな私の脱糞考察に式は納得したらしい。
【糞の境界 脱糞考察】
FIN
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