19:名無しNIPPER[sage saga]
2020/06/26(金) 00:49:58.81 ID:pCrOcsWZO
「幹也、そろそろ……」
来た。お待ちかねの時間だ。いや、焦るな。
「大丈夫。僕のことは気にせずに、式のタイミングでしていいから。僕は君に合わせる」
「悪いな。そうして貰えると、ありがたい」
やはり、行為の最中はタイミングが重要だ。
お互いに息が合わなければギクシャクする。
だから僕は式の一挙一動を見逃さず構える。
「幹也、やめるなら今のうちだぞ」
「君のほうこそ、今更びびってるだろ」
「別に。ただオレは、お前が可哀想で……」
ああ、式。やはり君は優しい。そんな君を。
「式のことを見つけられた僕は幸運だった」
「探し物は、お前の数少ない特技だからな」
「うん。ここまでくるのに大変だったけど」
「幹也は鈍感だからな。それは自業自得だ」
僕の特技は失せもの探し。
とはいえ、僕は探偵にはなれない。
洞察力が足らず、結論を見出せないから。
そんな僕でもここまでくれば答えがわかる。
「式、そろそろ限界だろう?」
「ああ。もう今にも出ちまいそうだ」
「排泄衝動を我慢する必要はないよ」
「ああ、我慢しなくていいのか。わかった」
ふっと、式が穏やかに微笑み、尿が滴った。
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