モードレッド「んじゃ、ちょっと席を外すぜ」獅子刧「うんこか?」
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3:名無しNIPPER[sage saga]
2020/06/21(日) 20:55:44.61 ID:CfbKDyMAO
「率直に教えてくれ。マスターから見て、オレはちゃんと自分自身の足で立っているか?」
「ああ。お前さんはちゃんと立っているよ」

また心にもないことを、ぬけぬけと。
獅子刧は甘い男だ。親目線で接してくる。
それはムカつくけれど同時に心地良かった。

「あんたはオレを甘やかしすぎだ」
「そうか? ふむ。そうかも知れないな。そもそも俺は誰かを叱る事に慣れてないからな」

獅子刧界離は魔術使いの傭兵である。
雇われれば大抵なんでもこなすだけの男。
彼は赤のセイバーのマスターであっても教師ではなく、ましてや親でもなんでもない。
だから彼女を叱る義務なんてありはしない。

「なんだ、セイバー。叱って欲しいのか?」
「別に。そんなんじゃねぇよ」

冗談めかして尋ねると、赤のセイバーはぷいと視線を逸らして、ぼそぼそと付け加えた。

「ただオレは、叱って貰えたほうが、親の愛情を感じられるっつーか……大事にされている実感があるんじゃないかと思っただけだ」

珍しく素直にそんなことを口にするセイバーは年相応の子供であり獅子刧は噴き出した。

「ぷっ……くくくっ」
「なっ!? わ、笑うんじゃねぇよ!!」
「悪い悪い。お前さんがあんまりにも可愛くてな。別に悪気があったわけじゃない」
「か、かわっ!? てめえ、誰に向かって言ってんだ! 王の息子のオレが可愛いだと!?」
「ああ。誰であれ、どんな立場であれ、庇護者たる子供は可愛いもんだからな」

またもやぬけぬけと。しかしやはり道理だ。


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