【モバマス】日野茜、松岡修造「一緒に……どこまでも熱くなれよ!!!」
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1:名無しNIPPER[saga]
2020/05/29(金) 23:06:08.41 ID:RzBbaYq30
短めのお話です。

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2:名無しNIPPER[saga]
2020/05/29(金) 23:08:14.67 ID:RzBbaYq30
ーーさて、今夜も始まりました。○○ラジオ、『あなたの本音』のお時間です。本日は、あの346プロダクションより松岡修造さんがお越しになりました。
松岡さん、今日はどうぞよろしくお願いします。

「はい、よろしくお願い致します。松岡修造と申します」

以下略 AAS



3:名無しNIPPER[saga]
2020/05/29(金) 23:09:20.49 ID:RzBbaYq30
ーーほう、話を聞いていると、なにかこう、とても強い思いのようなものが伝わってきますね。
…もしかすると、ただの理由ではない、特殊な事情……ですか?

「他の人からしてみれば……そうですね、僕にとっては、特殊中の特殊です。僕のこれまで歩んできた人生全てが……今にかけられているんです」

以下略 AAS



4:名無しNIPPER[saga]
2020/05/29(金) 23:11:34.74 ID:RzBbaYq30
あれは、そう5年前のことです。

 某旅番組のロケで、地方の方へと出向いた時。そこで僕はとある少女と出会いました。

『しゅ…しゅ、しゅしゅしゅ、修造さんですか〜!!!!!!!!!本物の…あの、修造さん!?!?』
以下略 AAS



5:名無しNIPPER[saga]
2020/05/29(金) 23:13:04.50 ID:RzBbaYq30
名前は、日野茜さんと言います。

 彼女はアイドルでしたが、当時は、設立してまだまもない頃の346プロダクションアイドル部門だったので、まだ知名度はあまり高くはありませんでした。
 ですが、偶然にも1週間後、僕は彼女と別の番組で共演する予定になっていたんです。そのため、僕も彼女のことを始めから知っていました。



6:名無しNIPPER[saga]
2020/05/29(金) 23:14:22.00 ID:RzBbaYq30
『ひょっとして……日野茜さん、ですか?』
『は、はいっ!!!!あ、あの……あ、あああ握手、してもらえませんかっ!!!?』


『〜〜!!!!感っ激です!!!私、子どもの頃から、ずっと修造さんにあこがれていたんです!!修造さんのその心の中の信念だったり……こうしてお話しすることをずっと夢見てたんです!!!』
以下略 AAS



7:名無しNIPPER[saga]
2020/05/29(金) 23:16:16.60 ID:RzBbaYq30
『1週間後を、もんのすご〜く楽しみに思ってんですが……あ、あの!!よろしければ、このままここでカレーライスを一緒に食べませんか?あれも、これも……私、修造さんとたーっくさんお話ししたいんです!!!!!』



…これが、彼女と僕が初めて会った日のことです。でも今思うと、初めて会っただけじゃなくて同時に……僕の人生の分岐点となったところでもあると思います。
以下略 AAS



8:名無しNIPPER[saga]
2020/05/29(金) 23:17:41.08 ID:RzBbaYq30
 その後1週間が経ち、ローカルテレビのロケで僕はまた彼女と再会しました。その時は彼女だけではなく、本田未央さんと高森藍子さんも含めた3人とのロケで、僕はそこで346プロさんに集まっている人の空気感がなんとなくどういうものかを知ったんです。

ロケ内容は、僕と彼女たち3人の4人がバスを乗り継ぎ、途中ご飯屋さんに寄ったりしながら、秘境にある温泉地を目指すというものでした。

 テレビで放映されてるところは、全撮影時間から見たら、ほんのごく僅かで、あの番組ってものすごく時間のかかる体当たりロケなんですよ。でも、それと同じ分だけ、彼女たちと一緒にいる時間も長くて。


9:名無しNIPPER[saga]
2020/05/29(金) 23:18:23.38 ID:RzBbaYq30
 彼女たちは、いくら歳が離れていようと嫌がったりせずに僕と仲良くしてくれて、すごい優しかったんですよね。それに、とってもお互いに仲が良くて、途中山道を登っている時なんかも、誰かが疲れれば嫌がる表情一つ見せずにペースを合わせたり、僕は彼女たちと過ごす中で、様々なことで毎回驚かされてました。



10:名無しNIPPER[saga]
2020/05/29(金) 23:20:02.85 ID:RzBbaYq30
 それから、僕自身がすごい346プロさんのことを気に入っちゃって。それが伝わったことで、色々な方々と共演する機会ができました。もちろん、未央さんや藍子さん、それに茜さんともまたロケやラジオなどで、ご一緒させていただきましたしね。



11:名無しNIPPER[saga]
2020/05/29(金) 23:21:18.95 ID:RzBbaYq30
『うわぁ〜!すごい、綺麗ですね……それに、いい匂いです……!』

『ひとくちにバラと言っても、色とりどりなんですね。よく見ると、形もビミョーに違いますし……あ、ここには蕾もあります!それに、奥の方には、まだ葉っぱだけのものも……』


以下略 AAS



12:名無しNIPPER[saga]
2020/05/29(金) 23:22:35.72 ID:RzBbaYq30
「…なんだか、私たちアイドルをみているみたいですね」

「それは、どういうこと?」

「…どれも、一生懸命に花を咲かせようとしてるじゃないですか。花が咲いたものも、まだ蕾の状態のものも、まだ芽が出たばかりのものも。それに、このバラ園にはきっとこんな場所が他にも、たっくさんあると思うんです」
以下略 AAS



13:名無しNIPPER[saga]
2020/05/29(金) 23:23:45.21 ID:RzBbaYq30




「そういえば、修造さん……覚えていますか?今日が、なんの日か」
以下略 AAS



14:名無しNIPPER[saga]
2020/05/29(金) 23:26:11.81 ID:RzBbaYq30
「もう、覚えていないかもしれませんけど……今日は、私が初めて修造さんと会った日なんです。あれから……もう4年も経ったんですね」

「…そうだったんだ……僕は、とても楽しかったよ。346プロさんのみんなと、それにキミとも、こんなにも話し合うことができて。本当によかった……僕は、本当にそう思ってる」

「…私もです!私が、今こうして花を咲かせられたのは……ずっと小さかった頃からの憧れで…そして、自分の目指すべき目標として、常にあり続けてくれた貴方のおかげでもあるんです…!」
以下略 AAS



15:名無しNIPPER[saga]
2020/05/29(金) 23:27:31.41 ID:RzBbaYq30
軌跡が、奇跡になった。
たったそれだけの短い言葉でしたが、僕の胸にはどんな言葉よりも、とても深く染み込んだんです。

最後に交わしたあの約束……僕は、なんとしてもそれを守り抜こうと思いました。茜さんを…あの子を、応援してあげたい!!いつまでも、あの子が花を、自分を咲かせ続けられるように。



16:名無しNIPPER[saga]
2020/05/29(金) 23:29:09.06 ID:RzBbaYq30





以下略 AAS



17:名無しNIPPER[saga]
2020/05/29(金) 23:29:41.29 ID:RzBbaYq30
2ヶ月前にあった、大型テーマパークでのイベント。僕と彼女は再びそこで……出会うことは出来ませんでした。


18:名無しNIPPER[saga]
2020/05/29(金) 23:30:38.78 ID:RzBbaYq30
 向かう途中で、走行中の彼女を乗せた車に、スリップした大型トラックが倒れ込むようにして衝突したんです。何倍もの大きさのものに押しつぶされるようになったため、当然、車は跡形もなく潰れました。
 中にいたのは、何回かお会いしたことのあるプロデューサーさん、そして茜さんを含めた数人で、そのほとんどが即死だった、と後に語られました。


19:名無しNIPPER[saga]
2020/05/29(金) 23:31:33.24 ID:RzBbaYq30
 僕は思ったんです。一生懸命に頑張って、ようやく咲いた彼女の花を枯らしてしまったのは、この僕なんじゃないかと。



目標として、始めからあの子の中に自分が存在していなければ。
以下略 AAS



20:名無しNIPPER[saga]
2020/05/29(金) 23:32:24.79 ID:RzBbaYq30
「…でも、せめて約束は守りたかったんです。『あの子を……一緒にいた346プロさんをいつまでも応援する』という形で」

ーーそれが……松岡さんが346プロダクションのプロデューサーになった訳。ですか?

「…茜さんが言っていたバラの話は、『自分は、咲くことのできなかった多くの種が多くある中で、どうにか咲くことができた』
以下略 AAS



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