3: ◆U.8lOt6xMsuG[sage saga]
2020/05/24(日) 01:01:25.28 ID:OM5qGz2c0
みんな、プロデューサーがいなくなったことでダメージを受けている。
だからこそ、自分は、自分だけはと気丈に振る舞っていた。けど、もう疲れた。死に顔を観て、これまで堪えていたもんが全部溢れる
「……私は、下に行っているから。ゆっくりとお話していってね。じゅりちゃん」
「はい。ありがとうございます」
爪を立てて、今にも叫び出したいのを堪えて、震えた声で返事をした
棺の前で体育座り。パンツが見えるだろ、って生きてたら諭してくれたかな
『ちょっと、気をつけるんだ』
ああ、声が聞こえる気がする。
棺から目をそらして、窓ガラス越しに空を観た。雲一つ無い青空だった。腹が立った
締め切った空気を入れ換えたくて、立ち上がって窓ガラスを開けた。生ぬるい初夏の風が入り込んできた
空を見つめる。
『樹里、樹里』
あれ、なんか観たなこういうの。ああ、借りた漫画にあったんだっけ。死んだ人が青空を背景に、笑顔を向けてくるやつ。こういうのを観てしまうなんて、本当に疲れてるんだな。そして、本当に死んだことがショックだったんだな
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