85: ◆ty.IaxZULXr/[saga]
2020/05/18(月) 21:49:42.38 ID:RS4SDFXO0
楓『のあさんならご存知と、高橋署長は言っておられました』
のあ「知ってるわ。有名人だもの、市議会議員よ。黒い噂も多々あるわ」
楓『柊課長からは、あれは事故よ、とも』
まゆ「事故……」
のあ「父が亡くなって、一番得をしたのは彼よ。黒い噂があったから、私も調べたわ」
都「それで、事故だったのですか」
のあ「事故よ。私は復讐を遂げる必要がなくなったの、良かったでしょう」
真奈美「……どんな人物だ?」
のあ「企業のコストカットで数字をあげてのし上がってきた男よ。八方美人を体現したポピュリスト。口が達者で、顔とスタイルも悪くない、強いバックボーンがないから、票田を耕すことに全力を注げる政治屋よ」
都「これは、あれですね」
真奈美「珍しいな。確実に嫌いだぞ、これは」
まゆ「事故でよかったですね……」
楓『高橋署長は、彼の裏にある犯罪を調査していました。その中には殺人容疑も』
のあ「もしもし。高峯よ、調べて欲しいことがあるの。早急に」
まゆ「のあさんは……どちらにお電話を?」
のあ「ちょっとした情報収集よ」
都「殺人容疑もあるということは、刑事さん達も知っていますか?」
楓『知っています。昨晩の無事は確認されています』
真奈美「警部補も知っている」
楓『一部の捜査を担当しています。当時は、柊警部補、和久井巡査部長、大和巡査の3人で』
のあ「彼が関わっている証拠は出なかったのね」
楓『はい。本筋は政治的なカネの動きですから』
のあ「だから、礼子が出て来たのね。そして、礼子の捜査資料を古澤頼子が奪った。留美と新田巡査を退場させ、礼子の気を引き、大和巡査部長を動かした」
音葉『署長本人は……出世レースから外れたから一山当てるため、と冗談のように言っていましたが……』
のあ「国政進出を狙う人物と、それをマークする警察。狸の化かしあいに参加するのは、私でも勘弁だわ」
真奈美「古澤頼子の狙いは何だ?」
のあ「見返りに呼び出すこと。居場所は」
音葉『本日夕方清路駅に到着予定でしたが……行方がわかりません』
のあ「出張中だったの?」
楓『はい。清路駅には姿がありませんでした』
音葉『それと……数名の秘書と連絡が取れません』
真奈美「これは、どっちだ?」
都「古澤頼子か和久井警部補のどちらかが、連絡を取れない状況にした」
まゆ「何のため……でしょう?」
都「脅して居場所を吐かせるため」
のあ「いいえ、留美よ」
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