66: ◆ty.IaxZULXr/[saga]
2020/05/18(月) 21:27:22.95 ID:RS4SDFXO0
久美子「そうだと思うわ。注射器には留美さんの指紋がついてた」
のあ「持ち方は」
久美子「持ち方?逆手だと思うわ」
のあ「傷はどこにあったの?」
久美子「左胸。心臓の近くよ」
のあ「留美の利き手は」
真奈美「左利き。調査資料にも記載されている」
久美子「左利きの人が逆手で刺すとなると、後ろから?」
のあ「真奈美、私に刺す真似をしてみなさい」
真奈美「わかった。後ろから、こうだ」
のあ「腕が伸びてくるのが見えるわね、隙が多く失敗の可能性あり。真奈美、あなたならどうするかしら」
真奈美「左利きで逆手か。身長差は」
久美子「留美さんの方が被害者より3cm高い」
のあ「真奈美と私の差は4cm。留美と私は同身長よ」
真奈美「ちょうどいいのか。逆手なら、背中か……違うな。殺意があるなら、動脈近くに刺す。衣服のない場所。ここだ」
のあ「私の目はそこにはいかないわ」
真奈美「首だ。親しい相手には疑いを持たない」
のあ「留美に殺意があるなら、隙など作らない」
真奈美「殺意がないなら、注射など持ち出さない。事故じゃないな」
久美子「アルコールで遺体を拭くのに、注射針が拭けないことはないか」
のあ「右利きの人物が自ら刺した。こういうことに精通していない人物」
真奈美「三船美優は右利きか」
のあ「先日、三船美優と食事してるわ。私が見たのは、右利きよ」
久美子「ということは……自殺」
のあ「三船美優は小まめな性格……久美子、これ見ていいかしら」
久美子「手袋はしてるわね、オーケー。何のファイル?」
のあ「健康診断の結果ね。会社員は1年に1回は義務付け」
真奈美「抜けているな」
のあ「何かに使ったのでしょう。久美子、薬物の中身は」
久美子「分析中。見たことない感じだから、つまり……」
のあ「オーダーメイド。三船美優は赤血球が多めね」
真奈美「聞き覚えのある話だな」
のあ「西園寺琴歌を殺す毒を相葉夕美は知っていたわ。リスクを冒さずに手に入る、三船美優だけの毒」
真奈美「薬物を辿れば、和久井警部補が関与しているかわかるな」
久美子「調べてみる。成分じゃなくて、入手経路ね」
のあ「入手に留美が関与していないなら、三船美優は自殺でしょう」
真奈美「そうなると動機か」
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