152: ◆H5MbwxPKRo[sage]
2020/05/16(土) 19:14:56.19 ID:5z9OpdEU0
「おい、立てるか?」
「だ、だいじょうぶですぅ〜。ちょっと…力、抜けちゃって…あはは…」
地面にへたりこんだまりを紅が引き起こした。
153: ◆H5MbwxPKRo[sage]
2020/05/16(土) 19:15:43.75 ID:5z9OpdEU0
「…本当に強くなったな、まり」
「ふえっ!?」
「私は、まだどこかで君を見くびっていたのかもしれない…」
154: ◆H5MbwxPKRo[sage]
2020/05/16(土) 19:16:31.21 ID:5z9OpdEU0
――実のところ、紅の顔には、若干の“苦笑い”が浮かんでいたのだが…。
「えへへへ…」
当のまりは、知る由もない――。
155: ◆H5MbwxPKRo[sage]
2020/05/16(土) 19:17:37.42 ID:5z9OpdEU0
――
――――
――――――
156: ◆H5MbwxPKRo[sage]
2020/05/16(土) 19:19:12.65 ID:5z9OpdEU0
――一週間後。
まりは、センザキにある紅のアジトを訪ねていた。
「あの後、倉庫に残されていた悪趣味なデータは全て回収した。…やはり、5年前に悪党どもを手引きしたのは美春さんだったらしい」
157: ◆H5MbwxPKRo[sage]
2020/05/16(土) 19:21:01.18 ID:5z9OpdEU0
「でも、いくらなんでも…。あんなことをするなんて…」
「まさしく、“魔が差した”のだろうな。人は感情を爆発させると、時に思いもよらないことを――自分でもどうしてこんなことを、と思うようなことをしてしまう。自分のなかに巣くう“魔”に負けて破滅していく人を、私は何人も見てきた」
ズズ…と茶を啜った紅が苦々しげに顔をしかめる。
158: ◆H5MbwxPKRo[sage]
2020/05/16(土) 19:21:39.04 ID:5z9OpdEU0
紅が茶碗を置き、折りたたまれた便箋をまりに差し出した。
「これは…?」
読んでみろ、と紅が目で語り掛ける。
159: ◆H5MbwxPKRo[sage]
2020/05/16(土) 19:22:18.22 ID:5z9OpdEU0
――心願寺紅様・篠原まり様
この度は娘の仇を討って頂き、感謝のしようもございません。
ようやく私も、天国の娘に謝罪に赴く決心がつきました。
160: ◆H5MbwxPKRo[sage]
2020/05/16(土) 19:23:48.75 ID:5z9OpdEU0
「…!!」
「私も、すぐ家に駆け付けたのだが…。間に合わなかった…」
「そんな…!そんなのって…!!」
161: ◆H5MbwxPKRo[sage]
2020/05/16(土) 19:24:50.92 ID:5z9OpdEU0
「約束の報酬だ。それと…」
「私、いいです」
「受け取るんだ。それが依頼者への礼儀になる。それと、人の話は最後まで聞くものだ」
162: ◆H5MbwxPKRo[sage]
2020/05/16(土) 19:26:24.59 ID:5z9OpdEU0
「…?」
「森浦さんのレシピ・ノートだ。好きに使ってほしいという書置きが残されていてな」
「ええっ!?これ、全部ですか!?」
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