高森藍子「加蓮ちゃんと」北条加蓮「今日も、私とあなたとの時間を」
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67:名無しNIPPER[sage saga]
2020/05/10(日) 18:46:59.20 ID:WDIZ97tn0
私と加蓮ちゃんのことを、よく知ってくれていて、コーヒーって言うだけで、今の気分にピッタリな種類や味のコーヒーを淹れてくださるんです♪
「常連の特権だね」
顔を少しだけ近付けた加蓮ちゃんが、くすりと笑います。私も同じように、ちょっぴり顔を近付けて。これで、秘密のお話をしている気分。
私たちは、コーヒーを淹れてくださった店員さんにお礼を言って、同時に、いただきます、って言いました。

口にしたコーヒーは、ほんのり柔らかくて、だけど後味がじんわりと引いていくような、余韻に浸っていたくなるような味でした。
しばらく目をつぶって、体の中からコーヒーの感じが消えるまで、ゆっくりと待ちます。
ちいさく息を吐いてから、目を開けたら、加蓮ちゃんの分のコーヒーがもうなくなっていました。

もったいない、って言ったら、加蓮ちゃんは「すごく飲みやすかったから、つい」って。
よく考えてみると、私の分と加蓮ちゃんの分の味付けが違っていたんですね。そういえば、持ってきてくださった時の香りも微妙に違ったような……?
もしそうなら、加蓮ちゃんの分をひとくちもらえばよかった……っていうのは、よくばりでしょうか?
加蓮ちゃんの為に、店員さんが淹れてくださったコーヒーですもん。最後の一滴まで、加蓮ちゃんが飲むべきですよね。

……でも、ちょっぴり気になるな。どんな味だったんだろう。次は、さっきの加蓮ちゃんのコーヒーで、って注文しちゃおうかな?


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