もしもし、そこの加蓮さん。
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90:名無しNIPPER[saga]
2020/04/30(木) 20:24:55.06 ID:QqIdgo5i0

胸の内で幾つもの、幾つもの言葉が激しく渦を巻き、
なかなか喉から出て来てくれません。
ただ何度も握られる拳に、プロデューサーは笑いました。

目にも留まらぬ速さでひったくられたプレーヤーのイヤホンを、
目にも留まらぬ速さでぐちゃぐちゃに絡ませた加蓮に、
プロデューサーはもう一度笑いました。


はやくはやくはやく、と加蓮に肩を揺さぶられつつ、
だんだん上半身ごと強めに揺らされながら解いてやると、
彼はイヤホンを加蓮の耳にそっと差し込みました。


手渡されたプレーヤーの電源ボタンをかちりと押し、液晶へ表示された一行。
たった一行の文字列が、彼女の視線を釘付けにしてしまいました。


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