74:名無しNIPPER[saga]
2020/04/29(水) 19:09:28.69 ID:SPkljqcV0
分厚いドアを開いた途端に大音量が鼓膜を打ちました。
同時に始まった前奏は加蓮にとっても、かなり耳馴染みのあるメロディで。
機材席のスタッフに頭を下げつつ、彼は加蓮を手招きします。
衣装のままやって来た加蓮へ、近くのお客さん達が驚きに目を剥きました。
プロデューサーはそんな彼らに大げさなジェスチャーを返し、
始まるぞ、と告げます。
そのジェスチャーも、慌てて前を向く彼ら彼女らも、加蓮の視界には入っていませんでした。
『――憧れてた場所を、ただ遠くから見ていた』
ステージの中央に、アイドルが立っていました。
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