もしもし、そこの加蓮さん。
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276:名無しNIPPER[saga]
2020/05/10(日) 22:52:40.96 ID:7gnP6kF90

がたっ、かたん。

背後で幾つもの音が聞こえました。
袖から出てきた奈緒が、凛が、卯月が、奏が椅子を持ち寄って、
美嘉と加蓮にも勧めてくれています。

 『ありがとう』

椅子に体重を預け、加蓮が再び細く吐息を流しました。
ステージの中央に六人が身を寄せて、これから秘密の演奏会でも開きそうな雰囲気です。


 『……ライブってさ。たっ……くさんの人に支えられて出来てるんだよね』

 『うん。私達以外にも、事務所の人、スポンサーさん。
  メイクさんに衣装さん。会場を運営してる会社さんに、設営スタッフさんに……
  それからもちろん、集まってくれたみんなも』

言葉を継ぐように、凛が会場を見渡しました。


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