もしもし、そこの加蓮さん。
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192:名無しNIPPER[saga]
2020/05/09(土) 19:29:11.09 ID:GVB5f6680

手伝うと申し出た洗い物を受け流され、
同じく申し出た父もあら珍しいですねと軽くあしらわれ、
加蓮は結局やる事も無く、父と一緒に母の背中を眺めていました。

昔よりも少しだけ小さく見えるような、見えないような、
そんな背中をただじっと眺めてばかりでした。


蛇口を閉め、弁当箱の水滴を払い、水切りラックにそっと載せると、
母は手慣れた様子でエプロンを解きに掛かります。


 「ねぇ」


どちらに向けた訳でもなく、加蓮は呟きます。

今日は本当に楽しい一日でした。
凛も奈緒も、父も母も、加蓮の好きなようにさせてくれて、
だからこそ全力で楽しんでやりました。


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