188:名無しNIPPER[saga]
2020/05/09(土) 12:39:12.17 ID:GVB5f6680
「幸せってクリームの事だったんだね」
「違うと思う」
秋の日暮れは早いものです。
おやつのクリーム山盛りパンケーキを平らげ、
店を出た時には空も真っ赤に燃え始めていました。
昼間は空いていた路線バスにも他の乗客が目立ち始め、
三人は後部座席で声のボリュームを絞ります。
エンジンの鼓動が加蓮の身体を揺らします。
たっぷりと甘い後味が眠気を誘い、加蓮の頭から重力を奪っていきます。
こてんと肩にへ預けられた重みに、凛が柔らかく笑みを浮かべました。
「……遠足、楽しかった」
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