もしもし、そこの加蓮さん。
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178:名無しNIPPER[saga]
2020/05/08(金) 01:32:26.07 ID:qTjhoOKq0

やがて、細く長い息と共に加蓮の肩が緩みました。
くるりと振り向いて、こちらを眺めていた二人に笑みを浮かべます。

 「で、『考える人』だっけ? 行こいこ!
  あ、三人でおそろの写真撮ろうよ。あのポーズで」

 「あ、あぁ……」

加蓮が戸惑う奈緒の腕を引っ張ります。
引き摺られるように歩き出す二人の背を見守って、凛はちらりと振り返りました。


そこには見る者を圧倒するような、異界への門が一つ。


 「……考える人、か」

 「りーん! 早くー!」

 「ごめん。いま行く」


小さく呟いて、凛も二人の後を追いました。



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