もしもし、そこの加蓮さん。
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173:名無しNIPPER[saga]
2020/05/08(金) 00:53:49.36 ID:qTjhoOKq0

 ◇ ◇ ◆


 「あ、見た事ある」

 「だろ?」

 「コートジボワール的な」

 「サッカー強い所でしょそれ。コルビジェね」


美術の教科書にも載っている有名な外観。
国立西洋美術館を前に、加蓮はへぇと感心していました。

常設展が無料の第二土曜日という理由もあるのでしょう。
加蓮たちのような年代の少女は少なく、親子連れを中心に賑わっていました。

 「と言うか、小学校の遠足で美術館って、『ぽい』の?」

 「『ぽい』と思うよ。私も三年生か四年生で行った記憶あるしね。奈緒は?」

 「あたしもある。ほら、美術館っておとなしくしなきゃいけないだろ?
  団体行動とかを学ばせようとするんじゃないかな」

 「へー」

目の前を小さな女の子が駆けて行き、
父親らしき男性にやんわりと注意されていました。

凛と奈緒は何となく加蓮の方を見て、
なに、と呟く加蓮に揃って首を振るのでした。


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