124:名無しNIPPER[saga]
2020/05/06(水) 22:03:09.95 ID:EfLG+Erp0
【X】アヴァンチュール
「そうだったなぁ……赤かったよ」
「……赤いの?」
「うん」
ナポリタンにフォークを突き立てつつ、加蓮は首を傾げました。
愛らしいほっぺたに散った赤を拭ってやりながら父が頷きます。
「まっかなお家がいっぱいなの?」
「いや、何て言えばいいのかな……全体的に赤っぽいんだ」
「……?」
「土とか、木の幹とか、遠くの景色とか……そこかしこが、ちょっとずつ赤い」
「よくわかんない」
「うーん」
父が唸りました。
頭の中と同期させるように、フォークで麺をくるくると巻き取ります。
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